長い資料を読む時間がないとき、ChatGPTを使えば、重要な部分を短く整理できます。ただし、「要約して」と伝えるだけでは、短すぎたり、知りたい内容が抜けたりすることがあります。ChatGPTで要約するときの基本は、「要約の目的」「希望する長さ」「出力形式」の3つを指定することです。 さらに、完成した要約を原文と見比べれば、重要な情報の抜けや数字の誤りを見つけやすくなります。
この記事では、基本手順、コピペできるプロンプト、長文の分割・統合、要約結果の修正・照合まで解説します。
【内部リンク:「AI初心者は何から始める?」の記事/URL要確認】
ChatGPTなら長い文章を目的に合わせて要約できる
ChatGPTは、入力した文章の内容を整理し、指定した条件に合わせて短くまとめられます。最初に、要約の基本と確認が必要な理由を押さえましょう。
要約とは重要な内容を残して短くまとめること
要約とは、文章の目的や結論を保ちながら、必要な情報を選んで短くまとめることです。会議前の確認と初心者向けの説明では、残すべき情報が異なるため、用途を伝えます。
目的・長さ・出力形式の3つを指定する
希望に近い要約を得るには、次の3点を指定します。
- 目的:全体像をつかむ、会議の準備をする、学習内容を復習する
- 長さ:200文字以内、原文の3分の1程度、5項目
- 出力形式:文章、箇条書き、見出し付き
必要なら対象読者や優先する情報も加えます。まずは基本の3点から試しましょう。
【内部リンク:ChatGPTへの質問方法を解説した記事/URL要確認】
要約結果は必ず原文と照合する
ChatGPTは、重要な条件を省略したり、原文にない説明を加えたりする可能性があります。数字、日付、固有名詞、対象条件、例外事項を原文で確認し、要約だけで重要な判断を完結させないことが基本です。
ChatGPTで長い文章を要約する基本手順

ここでは、初心者が上から順番に実践できるように、要約の流れを5つの手順で説明します。
手順1.要約する目的を決める
最初に、要約を何に使うか1文で表します。
- 資料の全体像を短時間で把握したい
- 会議前に結論と注意点を確認したい
- 初心者へ説明できる言葉に直したい
- 後から見返すために重要事項を残したい
手順2.個人情報や機密情報がないか確認する
文章を入力する前に、氏名、連絡先、患者・顧客情報、パスワード、社内の未公開情報などが含まれていないか確認します。
必要な場合は、「患者A」「企業B」「20XX年X月」のように置き換えます。判断できない業務資料は、勤務先の規定や管理者へ確認してください。
手順3.文章を貼り付ける、またはファイルを追加する
短い文章は入力欄へ貼り付けます。長文やPDFは、利用中の画面に機能が表示されていればファイルを追加できます。
OpenAI公式ヘルプでは、PDF、DOCX、TXTなどへの対応が案内されています。利用条件や画面は変わる可能性があるため、公開時点の対応ファイル形式とファイルアップロードFAQを確認してください。PDF内の図表が重要な場合は、要約への反映も原文で確認します。
手順4.文字数や出力形式を指定する
文章を入力したら、「300文字程度」「5項目の箇条書き」など、完成形を指定します。
目的、長さ、形式の3つを伝え、結果を見てから追加修正します。
手順5.要約結果を原文と見比べる

最後に、要約と原文を並べて確認します。次の5項目を重点的に見ましょう。
- 重要な結論が残っているか
- 数字が正しいか
- 固有名詞が正しいか
- 重要な条件が抜けていないか
- 原文にない情報が追加されていないか
一度で完成させようとせず、抜けや分かりにくい部分を追加で修正します。
ChatGPTの要約で使えるプロンプト例

プロンプトとは、ChatGPTへ入力する指示文です。次の例をコピーし、最後に要約対象を貼り付けてください。
基本の要約プロンプト
次の文章を要約してください。
要約の目的:文章の全体像を短時間で把握する
対象読者:内容を初めて読む人
希望する長さ:300文字程度
出力形式:読みやすい文章
重要な結論と注意点を残してください。
原文にない内容は追加しないでください。【要約対象の文章】
ここに文章を貼り付ける
箇条書きで要約するプロンプト
次の文章を、5項目の箇条書きで要約してください。
各項目は1〜2文で、重要な順に並べてください。
数字、条件、注意点は省略しないでください。
原文にない内容は追加しないでください。【要約対象の文章】
ここに文章を貼り付ける
指定した文字数で要約するプロンプト
次の文章を200文字以内で要約してください。
最初の1文で結論を示してください。
重要な理由と注意点を残してください。
文字数を減らすために、数字や重要な条件を変えないでください。
原文にない内容は追加しないでください。【要約対象の文章】
ここに文章を貼り付ける
文字数は目安として出力される場合があります。厳密な文字数が必要なときは、自分でも文字数を確認してください。
初心者向けの言葉に言い換えるプロンプト
次の文章を、専門知識がない初心者にも分かる言葉で要約してください。
希望する長さ:400文字程度
出力形式:短い段落と箇条書き
専門用語を使う場合は、最初に短い説明を付けてください。
内容の意味や重要な条件は変えないでください。
原文にない内容は追加しないでください。【要約対象の文章】
ここに文章を貼り付ける
仕事用に要点と次の行動を整理するプロンプト
次の文章を、仕事で確認しやすい形に要約してください。
対象読者:この内容を初めて読む担当者
出力形式:
・結論
・重要な要点
・期限や条件
・次に確認すること
数字、日付、固有名詞は省略しないでください。
原文に「次の行動」が書かれていない場合は、推測で追加せず「記載なし」としてください。【要約対象の文章】
ここに文章を貼り付ける
まず試してみましょう
個人情報や機密情報を含まない短い文章を使い、基本の要約プロンプトを1つ試してください。結果が長ければ文字数を減らし、読みにくければ箇条書きへ変更します。
長すぎる文章は分割して要約する
扱いにくい長文は章や話題ごとに分け、同じ条件で部分要約を作り、最後に統合します。
文章を話題や章ごとに分ける
見出し、章、話題など、意味がまとまる位置で分けます。「全体の1/3」のように順番を付け、元の見出しも残すと統合しやすくなります。
各部分を同じ条件で要約する
すべての部分で、文字数、項目数、重視する情報をそろえます。
これは長い文章を3つに分けたうちの「全体の1/3」です。
この部分だけを、200文字程度で要約してください。
出力形式:重要な順に3項目の箇条書き
数字、固有名詞、重要な条件を残してください。
原文にない内容は追加しないでください。
見出しとして「全体の1/3の部分要約」と付けてください。【要約対象の文章】
ここに全体の1/3を貼り付ける
2つ目以降は番号を変更し、各要約を別のメモへ保存します。
部分要約を最後に統合する
部分要約を順番どおりに並べ、重複を整理した全体要約を作ります。
次の3つの部分要約を統合し、文章全体の要約を作成してください。
希望する長さ:600文字程度
出力形式:
・全体の結論
・重要な要点5項目
・注意点
各部分の順番と前後関係を保ってください。
重複する内容はまとめてください。
部分要約にない内容は追加しないでください。
数字、固有名詞、重要な条件は省略しないでください。【全体の1/3の部分要約】
ここに貼り付ける【全体の2/3の部分要約】
ここに貼り付ける【全体の3/3の部分要約】
ここに貼り付ける
分割した文章の順番を明記する
分割要約の流れをまとめると、次の6段階です。
- 原文を章や話題ごとに分ける
- 「全体の1/3」のように順番を付ける
- 各部分を同じ条件で要約する
- 部分要約を順番どおりに並べる
- 全体の統合要約を作る
- 原文と最終要約を照合する
統合後は、元の文章にも戻って確認してください。
要約結果を希望どおりに修正する方法
最初の要約が希望どおりでなくても、同じ会話で修正できます。1回の指示は1〜2点に絞りましょう。
さらに短くする
この要約を200文字以内に短くしてください。重要な結論と注意点は残してください。
重要部分を詳しくする
結論を最初に示し、その理由を詳しくしてください。数字と固有名詞は省略しないでください。
箇条書きや表形式に変更する
重要な注意点だけを、5項目の箇条書きにしてください。
特定の読者向けに言い換える
専門用語を初心者向けに言い換えてください。専門用語を残す場合は、短い説明を付けてください。
抜けている情報を再確認する
原文と要約を照合し、重要な結論、数字、固有名詞、条件、注意点に抜けがないか確認してください。本文にない情報が含まれている場合は、その箇所を示してください。
ChatGPTの自己確認だけで十分とは限りません。最後は利用者自身が原文を確認してください。
ChatGPTの要約がうまくいかない原因
うまくいかないときは、指示や文章の渡し方を見直します。
指示が「要約して」だけになっている
目的、長さ、形式を追加してください。
一度に多すぎる条件を指定している
最初は3つの基本条件で要約し、修正を後から追加します。
文章が長すぎる
章や話題ごとに分割し、部分要約を最後に統合します。
何を重要とするか指定していない
結論、数字、注意点など、残したい情報を明記します。
要約結果を確認せず使用している
数字、固有名詞、条件、追加情報の有無を確認してください。
ChatGPTで文章を要約するときの注意点
便利に使うためには、入力する情報と、出力結果の扱い方に注意が必要です。
個人情報や機密情報を入力しない
次の情報は入力しないでください。
- 氏名、住所、電話番号、メールアドレス
- 患者、顧客、職員に関する情報
- 勤務先の機密情報
- パスワード、APIキー、認証情報
- 未公開資料
- 契約上公開できない情報
必要な場合は匿名化します。設定を変更していても、入力してよい情報の範囲が広がるわけではありません。会話やファイルの扱いは、OpenAI公式のデータコントロールFAQとデータ利用FAQで確認できます。
【内部リンク:第5記事「ChatGPTに入力してはいけない情報7選」/URL要確認】
数字・固有名詞・条件を原文で確認する
数字が1つ違うだけで、内容の意味が変わる場合があります。日付、割合、金額、回数、対象者、例外条件などは、要約から原文へ戻って確認します。
AIが原文にない情報を追加する可能性がある
読みやすく整える過程で、ChatGPTが説明を補ったり、内容を推測したりする可能性があります。プロンプトに「原文にない内容は追加しない」と入れたうえで、最終確認を行ってください。
著作物を入力する前に権利や利用条件を確認する
本、有料記事、論文、社内資料などは、著作権、契約、利用規約、公開範囲を確認します。OpenAIの利用規約も確認し、判断できない場合は権利者や専門家へ相談してください。
医療・法律・金融などの重要情報は一次情報を確認する
医療、法律、金融、制度などに関係する文章では、要約だけで判断しないでください。
AIの回答は参考情報です。最終的な判断は、原文、公式情報、一次情報、専門家への確認を行ったうえで実施してください。
筆者がChatGPTで長文を要約した体験
今までは文献を検索し保存したのは良いが、数が膨大すぎて読む気になれなかったり、どれが自分の探しているものかすぐにわからないことが多かった。その時にChatGPTに文献を渡し、文章の要約してもらうことですぐに自分の知りたい情報にたどり着くことができ、効率化された。
まとめ|目的と形式を指定して要約結果を確認しよう
ChatGPTで長い文章を要約するときのポイントは、次の5つです。
- 要約の目的、希望する長さ、出力形式を指定する
- 入力前に個人情報や機密情報を確認する
- 長すぎる文章は章や話題ごとに分割する
- 部分要約を順番どおりに統合する
- 数字、固有名詞、条件、追加情報の有無を原文で確認する
まずは、個人情報を含まない短い文章を使い、この記事の「基本の要約プロンプト」を試してみてください。
要約した内容をもとに新しい文章を作りたい場合は、次の記事で文章作成の手順を確認できます。
【内部リンク:第7記事「ChatGPTで文章を作成する方法」/URL要確認】
7.FAQ
Q1.ChatGPTに長い文章をそのまま貼り付けても大丈夫ですか?
入力できる範囲の文章であれば、貼り付けて要約を依頼できます。ただし、個人情報や機密情報がないか確認し、長すぎて結果が粗くなる場合は章や話題ごとに分けてください。入力やファイルの上限は変わる可能性があるため、公開時点のOpenAI公式情報を確認しましょう。
Q2.ChatGPTで要約するプロンプトはどのように書けばよいですか?
「要約の目的」「希望する長さ」「出力形式」の3つを入れるのが基本です。必要に応じて、対象読者、残したい数字や条件、「原文にない内容を追加しない」という指示を加えます。
Q3.PDFファイルをChatGPTで要約できますか?
OpenAI公式ヘルプでは、PDFを含む一般的な文書形式への対応が案内されています。利用できる機能や上限は、プラン、端末、更新状況などによって変わる可能性があります。画像やグラフが含まれるPDFは、図表の内容が要約に反映されているか原文で確認してください。
Q4.要約結果はそのまま使っても大丈夫ですか?
そのまま重要な判断や公開に使うことは避け、原文と照合してください。特に、結論、数字、固有名詞、条件、例外事項、原文にない情報の有無を確認します。
Q5.本や有料記事を丸ごと入力して要約してもよいですか?
一律には判断できません。著作権、購入時の契約、サービスの利用規約、公開範囲、利用目的を確認してください。判断が難しい場合は、権利者や専門家への確認が必要です。


コメント